設立主旨 Archive
特定非営利活動法人 表浜ネットワークの趣旨
- 2005年6月 1日 22:30
- 設立主旨
静岡県は浜名湖以西から愛知県は渥美半島伊良湖岬までの遠州灘沿岸域(以下表浜海岸と言う)。この地域は、片浜13里、全長約57キロの弓状の砂浜と連なる海岸崖や丘陵地から形成された美しい海岸です。表浜ネットワークは、この表浜海岸における自然環境および利用に関る様々な問題について、インターネットなどを積極的に使い、立場を越えた様々な観点から意見・情報交換を広域的に行ってきました。 近年の表浜海岸に於ける変化・事象は、気候変動による潮位の上昇、大きく変化する黒潮蛇行、多発する大型台風の来襲など自然環境の変化と共に、地域社会の種々の問題や海岸利用者の増加など、様々な要因が複合的に海岸の環境に影響を及ぼしています。 表浜海岸の象徴でもある東西に延びる砂浜は、季節によって潮位や波・風・天候などが異なり、冬から春には広々とした砂浜を形成するが、夏から秋には痩せ細り、また冬から春にかけて回復して初夏頃にはまた広い砂浜に戻ると言う沿岸流と季節風による均衡な砂収支のもと循環を繰り返し、弓状の長い砂浜が形成されて来ました。しかし、近年の海岸環境の変化により、大規模な浜崖(砂浜が削られる減少)が生じたり、砂の供給が減少して偏った不規則な海岸線へと変化してきました。そのため、表浜の象徴的生物であるアカウミガメなどは砂浜の減少と共に産卵の適地を失い、また、表浜海岸に生息する動植物にも多大な影響及ぼし海岸生態系のバランスが失われつつあります。 また、社会的にも大量消費社会の負の遺産と言われる産業廃棄物が海岸の後背地に違法に廃棄され、汚水の流出など海岸域に棲む生物を死滅へと追い込んでいます。また、近隣市街の河川からの漂着するゴミの増加によって、降雨時の海岸は大量に漂着したり、そのゴミ漂流物に生物が絡んだり、あるいは飲み込んだりしてしまう生態系への影響も懸念されています。 このように表浜海岸の環境の悪化は加速的に増し、市民の財産である貴重な自然海岸が存続の危機へと追い込まれています。表浜海岸を存続・維持するためには、砂浜に産卵に来るアカウミガメを海浜環境の指標として位置付け、砂浜海岸の効果的な保護・保全に関する活動や様々な知識の提供、提言をする各地の個人、団体間の有効な情報交換を円滑に行う仕組みが必要であると考えます。 表浜ネットワークは、今日まで「アカウミガメの調査」、「ウミガメおいでん祭」、「砂浜再生プロジェクト」、「ビーチクリーン活動」など調査啓蒙を通じて築いてきた広範な活動・情報網と、多様な人脈を組織化し、課題の解決と地域社会との共存の実現を目指します。