- 2009-07-30 (木)
- 表浜のウミガメレポート

平成20年度 豊橋技術科学大学 文部科学省連携融合事業
〜県境を跨ぐアカウミガメ保全ガイドライン〜
このガイドラインは、平成20年度 豊橋技術科学大学 文部科学省連携融合事業「県境を跨ぐエコ地域づくり戦略プラン」・学生提案型地域づくりプロジェクトにおいて、愛知県~静岡県に跨る表浜海岸でウミガメの保全活動に関わる教育機関、市民団体、行政などと協働して会合やWebを通して届けられた意見をとりまとめて作成しました。「2009.5/01改定」
このガイドラインは、平成20年度豊橋技術科学大学文部科学省連携融合事業「県境を跨ぐエコ地域づくり戦略プラン」・学生提案型地域づくりプロジェクトにおいて、愛知県~静岡県に跨る表浜海岸でウミガメの保全活動に関わる教育機関、市民団体、行政などと協働して会合やWebを通して届けられた意見をとりまとめて作成しました。
現在までの研究によると北太平洋域に生息するアカウミガメの産卵場は日本の砂浜海岸に限られています。日本で孵化し旅立った子ガメは、20年以上の歳月を経て遥かカリフォルニア半島メキシコ沖付近へ、そして親ガメとなって日本の砂浜へと帰ってきます。何十年の旅を終え、せっかく帰ってきた日本の海岸に砂浜がなくなっていれば、産卵することができず、ウミガメは絶滅してしまうのです。これらのことからもウミガメの保全は"県境を跨ぐ"だけではなく国境さえも跨がなければならないことが分かります。それには国内外でウミガメや砂浜の保全をする皆さんの協力が不可欠です。さらに、一生のうちのほとんどを海上で過ごすウミガメ類の生態はまだ分かっていないこともたくさんあります。今回は止むを得ず"移植について"という項目を入れることになりました。しかし、移植せざるを得ない環境を作り出したのは私たち人間の活動に起因しています。本来の砂浜を取り戻すために「人がウミガメという"個"に関わりすぎるのではなく、その産卵場である砂浜を自然のまま保全するように努力する」ということが総意で決定されたことはこのガイドライン作成の最大の成果です。
砂浜を自然のまま保全するということは砂浜にすむ全ての動植物も同時に守ること=生物多様性の保全に、そして広い意味では私たち人間の生活や文化の保全にもつながります。今後も私たちの生活は常に自然という土台の上で成立していることを意識したウミガメの保全活動を続けていただくことができれば幸いです。
ダウンロードはこちら
県境を跨ぐアカウミガメ保全ガイドライン・・・「2009.5/01改定」PDF 7.45MB
(記載内容の無断使用を禁ず)
使用を希望される場合は、必ず豊橋技術科学大学海岸工学研究室(今村)あるいは表浜ネットワークの許可を得て下さい。
また、お気づきの点がありましたらご連絡ください。
連絡先(メール時には#を@に変換してください)
imamura#jughead.tutrp.tut.ac.jp(豊橋技科大海岸工学研究室)
郵便番号441-8580
豊橋市天伯町雲雀ヶ丘1-1建設工学棟D-814
info#omotehama.org(表浜ネットワーク)
ボン条約:移動性野生動物の種の保全に関する条約 については以下(EICネット)
http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&ecoword=%A5%DC%A5%F3%BE%F2%CC%F3
【参考文献および参考サイト】
○ガイドライン全般
・Research and Management Techniques for the Concervation of Sea Turtles、IUCN(国際自然保護連合)SSC(種の保存委員会)Marine Turtle Specialist Group(1999)
・ウミガメ保護ハンドブック、環境省、日本ウミガメ協議会
・砂浜海岸の生態と保全、須 田 有 輔、http://www2.fish-u.ac.jp/LCEC/beachecology.html
○走波性(定位性)について
・"Orientation and Navigation of Hatchling Sea Turtles."「子ガメの定位能力と航海」
by Dr. Kenneth J. Lohmann (Univ. of North Carolina) ケネス・ローマン(ノースカロライナ大学)
○産卵巣について
・松沢慶将・坂東武治・坂本亘(1995)南部町千里浜におけるアカウミガメ産卵巣の深度分布と各深度ごとの砂中温度.うみがめニュースレター No.26 3-7.
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